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4.派遣期間
平成8年10月30日から11月6日まで
 
5.活動内容
10月30日1105(日本時間)成田空港発、10月30日2310(現地時間。以下同じ。)エジプトカイロ国際空港着。休む間もなく、資機材搬送、状況調査等の後、31日0400現場到着、直ちに救助作業開始。以後、11月2日までの間、4交代制により(当初は総員体制)捜索救助活動を続ける。
何せ、12階建てビルが殆ど跡形もなく崩壊したことから、現場は瓦礫の山と化し、一部崩壊しなかった部分が残存するのみであり、現地の救助隊は殆ど手作業により捜索活動を行っている状態であったが、日本隊はハイテク機器(ファイバースコープ、電磁波探査機等)を駆使しながら、精力的に行方不明者捜索にあたった結果、生存者の発見には至らなかったものの、事故発生後の発見揚収遺体63体のうち日本隊が関与した発見揚収遺体は実に5割以上の32体にのぼり、エジプト政府から絶大なる賛辞と感謝を受けたことは言うまでもない。
日本隊は11月2日1700をもって現場での一応の捜索救助活動を終え、エジプト政府関係機関への表敬及び持参した救助資機材の一部(高価なものばかり)を供与(もちろん使い方も教えて)した後、11月6日一人のけが人等もなく無事に成田に到着(帰国)し本件を終了した。
 
6.その他
海上保安庁の国際緊急援助隊への派遣実績は、平成3年のペルシャ湾油流出事故に専門家チームとして9名(職員3名、関係者6名)を派遣したが、救助チームヘの派遣はこれが始めてである。
 

 

 

 

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